先頃、和風ガールズ・メタルバンドの「雛-hina-」が惜しまれながらそう長くなかった活動を終えました。思えば全員女性で、しかも「和風」というコンセプトを打ち出したバンドとしては天狗櫻が同じく短期間で活動停止していることから、女性だけでこういうタイプのバンドをやることが難しいのだろうか?という疑問点が浮かんできました。
嬢メタル隆盛の昨今、アイドル的なノリのバンドが多くて「WOMEN'S POWER」等のイベントでも私好みの「カッコいいバンド」というのは全部で5~6バンド出たらその中で2バンドあればいい方で、他はやってる方も見てる方もまるでアイドルグループのライブのようなノリにうんざりしてたものでした。そんな中でも雛-hina-は楽曲の良さと高い実力を持ち、天狗櫻が楽曲には光るものがありながらもアイドル的な部分が拭い去れなかったのとも違って正統的なメタルといった趣で、私は大いに期待を持っていたものです。
が、既にご存知の通り解散というあんまりな結末。彼女たちも天狗櫻もメンバーの脱退や休養が直接の原因だったようですが、どうもそれだけではないように思えるんです。
が、既にご存知の通り解散というあんまりな結末。彼女たちも天狗櫻もメンバーの脱退や休養が直接の原因だったようですが、どうもそれだけではないように思えるんです。
彼女たちが手本にしたであろう陰陽座…女性ヴォーカルを前面に出した和風メタルの先駆けとなって今も他の同系統のバンドよりはるかに抜きん出た存在としてひと際大きく輝いているこのバンドが他とどう違うのか…やはり瞬火という確固たるコンセプトを持った支柱となる人物が強力なリーダーシップを握っている、それに尽きると思います。
彼の頭の中には常に何作も先のアイデアが存在し、10作目となったコンセプトアルバム「鬼子母神」ですら結成当時から「アルバム10枚出せるくらいになったらコンセプトアルバムを作りたい」という案があったようです。
彼の頭の中には常に何作も先のアイデアが存在し、10作目となったコンセプトアルバム「鬼子母神」ですら結成当時から「アルバム10枚出せるくらいになったらコンセプトアルバムを作りたい」という案があったようです。
単純に「和風な世界を表現する」という点だけなら、大学の文学部は女子学生の比率の方が高いことから、むしろ女性の方がそういう面では強いんじゃないかと思ったんですが、やはりリーダーシップとなると文系女子じゃ弱いのかな?とも思えてきます。雛-hina-も天狗櫻もその辺がネックだったのかなあ…
これから先、こういうタイプのバンドが出てくるかどうかはわかりませんが、やるなら徹底的に強力なコンセプトとリーダーシップを持ったメンバーが引っ張っているバンドでなければ長くは続けられないんじゃないかと、私なりに思った次第です。そう、そんなリーダーが引っ張っていればメンバー脱退があっても乗り切れるはずなんですよねえ…