元々レポする予定じゃなかったんだけど、凄く良いライブだったので勢いでレポしちゃいます!
MinstreliXはもうかれこれ1年くらい観てなかったな~。元々年間に何度も行ってたわけじゃないんだけど、ヴォーカルにLeo Figaro氏が復帰してから明らかにバンド全体がグレードアップしているのが感じられ、それも観るたびにだったから、このバンドのライブ行くのも毎回楽しみだったりしてたんだよね。キーボードのYUI氏脱退→葵ちゃんのサポート参加、そのまま正式メンバーへという流れがあり、なぜかその辺から曜日の関係やら他との被りやらで年1回ペースくらいになってたんだけど、今回はツーマンだから時間もたっぷりだろうし、どうせなら多数出演で30分程度の出番じゃなくてじっくり楽しみたいと思ってたからね。
そんなわけで、レポ行きます!
AZRAEL
まずは東京からのこのバンド、私がライブ観るのは今回が初めてなんだけど、ヴォーカルの人は何年も前にPROPHESIAで歌ってたから彼だけ2回目。ただ、どんな歌声だったかは覚えてないんよな…ギター×2にキーボードもいる6人編成で、まあメロスピ系と言えばそうなんだけど、この手のバンドにありがちな、小綺麗なだけでロックを感じさせないものではなく(だからこの系統で私が聴くバンドは非常に限られてる)、荒々しい勢いの感じられるのが良かった。ヴォーカルも強力なハイトーンでいい感じだったし。
そしてまた途中のMCが面白くてねえ…大阪に来てチャリンコ乗ったおばちゃんに轢かれた時に逆ギレされた話もだし、「ミンストとは何回か対バンしてるけど、彼らは昔から超絶技巧で、僕らは昔から今まで庶民派です」というのはあくまで前振りみたいなもんで、前の東京の時で対バンした時の話が可笑しくて…吉祥寺名物のメンチカツをTAKAO氏におごったのは油で手がベトベトになってギター弾きにくくするための陰謀だとか、今回もたこ焼きを買ったら外人の名前の人(笑)が来てバクバク食べたもんだから、「あれは舌がただれて歌ってる時に‘r’(アール)の発音がしにくくなるよな」などと、大阪人も顔負け!
そんなこんなで1時間20分くらいやったのかな?時間配分間違えて思ったより早く終わりそうだからもっと喋ろうか?でもネタないしなんて言いながら、MCとは打って変わったカッコいい歌と演奏でビシッと締めてくれたのだった。
MinstreliX
さて、いよいよお待ちかねのこのバンド、今回は最初から凄いところを見せ付けてくれて、もう圧倒されっ放しだった。曲名が出て来ないのはいつものことだから堪忍下さい。いろいろ手広く聴いてるとそういうこともありますねん。あ、「SKY FLAME」はわりかし早いとこで披露されてた。とにかくね、完成度も高い上に凄くパワフル。ギターは速弾きが凄いだけじゃなくて音に太い芯があって聴き応えたっぷりだし、リズム隊の重量感も凄いんよね。その辺が他のメロスピ系バンドと一線を画してるのかも。PVだけで「80年代のバンドと比べて軽すぎる」なんて言う輩もいたけど、CD音源に当てぶりしたものだけで彼らを判断してもらっちゃ困ります。実際にライブを観るのが一番だし、そうしたら考えも変わると思うんだけどな~。私の同年代はいつまでも自分が若い頃に聴いてたものの価値観で止まってて、速い曲はごまかせるからだの、さっきの「軽すぎる」言ってた奴は「僕とは違う」って、それどういう意味なのさ?「僕ならもっと凄いものが出来るんだ」ってことですか?へー、じゃあ是非とも彼らと対バンしてあんたの方が上だって証明してくれませんかね?と嫌味の一つも言いたくなってしまう。
まあ、ネガティブな話ばかりになると書いてる方も気分良くないのでそれはこの辺にしておいて、先程たこ焼き作戦にはめられた(笑)というLeo氏のヴォーカルはやはり凄くって、ちょっと聴き楽に歌ってるように聞こえるんだけど、実際彼が歌ってるのに合わせて口ずさんでみたらどんなに高いキーなのか実感出来るし、更にはグンと高いとこでも声が細くなったりひっくり返ったりしないのが凄い!「‘r’の発音がしにくいんだけど」と、AZRAELのMCを引き継いでネタにしながらもその歌声は本当に圧倒的だった。「MCは彼らを見習わなくちゃいけませんね」と言うぐらい、そっちはいつも少なめなんだけど、あくまでストイックに歌と演奏で勝負!という姿勢もいいと思う。
そして私が真ん前に陣取った葵ちゃんなんだけど、EPICROSSの頃から注目してた彼女の腕はやはり大したもので、WILD ONEの時も「よくあんなややこしいリズムの曲を弾けるなあ」と感心してたのだが、こちらではそういう変拍子は少なめとはいえ、速い曲連発の中でよくバンド全体にビシッと合わせられるものだし、前任のYUI氏が凄腕だったためにサポート参加の頃から必死で練習したらしいけど、ハイレベルな他のメンバーに全く負けておらず、その上でしっかり個性も主張してるのだから本当に立派なもんだ。
そしてアンコール2曲も最後まで勢いを落とすことなく、大いに盛り上げて全編終了となった。
いやーほんまにね、VOW WOWとTERRA ROSAを深く愛して彼らが好みの基準になってる私だけど、若い世代で(AZRAELはそんなに若くないそうだけど)こういう素晴らしいバンドが活躍してるってのは本当に喜ぶべきことで、だから新規開拓もやめられないのよね~。その一方で紫や外道みたいな大ベテランがいまだに熱いステージを展開してくれるのにも感銘するし、老いも若きも刺激し合ってシーンを盛り上げるってのが一番いいと思う。最近は期待を持たれてた若いバンドの解散や活動停止も目立つようになって一抹の不安もあるけど、今回の2バンドはじめ現在活躍中のバンドには今後も奮闘して頂いて、その不安を吹き飛ばしてほしいと強く感じた。