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Channel: 屋根裏部屋のグダグダ文化論
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LIVE REPORT:「BATTLE OF FORCE 2014」(MARINO/HURRY SCUARY/MEDUSA)

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 昨日はあちこちでいろいろ被ってて、最終的にこちらを選ぶまでに随分悩んだんだよね。まずは矢沢永吉大阪城ホール公演が土日2DAYS、更に別件の用事が日曜に入ったもんだから、久しぶりに土曜にするか?と思ってたらこちらのイベントが発表になった(どっちの発表が先だったか、もう正確には覚えてないが)。じゃあ永ちゃんはまた去年と同じく別の場所(現時点では「大人の事情」で書けませんが)で観ようということになり、29日はこちらに決めた。
 さあそれからが大変で…前々からあちこちで書いてる通り、ZEPP TOKYOでイアン・ペイスを迎えて恭司さんや岡垣さん、島さん、更にはジョージ紫御大まで出るってんだから、うわ、こりゃ凄い!観たい!と思いつつ、既にこちらのチケットを購入した後だったから断念せざるを得なかった。先日、名前の挙がってる某出演者の方に「東京でのライブ頑張ってきて下さい!」言ったら「あれ?来ないの?」…そりゃあ行きたいですよ。でももうこっちのチケット買ってるし今年既に東京には3回行ってるし、更にはここしばらくの健康状態の悪化で翌日(つまり今日)の用事もキャンセルしている有様。さすがに現状で東京遠征はキツイです。実は東京でもこの日はあちこちで被ってて、永川さんのソロユニット…はいいとして、クラブチッタでのANTHEM…私が東京在住だったら悩んでたろうな…そう言いつつ結局ZEPP行ってたと思うけど。
 まあ、それでなくても今回のイベントはとても貴重なものだから、もう行くしかないって決めてたんだよね。なんせMARINOとHURRY SCUARYの共演を観るのは11年前の渋谷AXでの「HARD ROCK SUMMIT」以来のことだし、MARINOは翌年に1回観てるけど、それから10年空いてしまったので、久しぶりの復活とあればもう、見逃すわけにはいかないってことで、本当に楽しみだった。

 というわけで、本題行きます!

 開場から開演まで1時間あったので少し遅れても大丈夫かと思ってゆっくり目に到着したが、やはり既にそこそこの人数は入っており、開演が迫る頃には結構な入りになっていた。今でこれだから、この後どうなんの?と一抹の不安が。そんな中で先日のろまんさん50歳記念ライブ中の爆笑MCで会場を沸かせたカッチンさんが司会担当ということで登場。相変わらず笑わせながらも、いろんな懐かしい思い出話の数々を。そんな中で、まずはオープニング・アクトの出番となったのであった。

TRUSH

 このバンドはもう3回目くらいかな?単純にメタルと呼んで良いのかどうかビミョーな、やや混沌とした音像が特徴。それでも勢いのある演奏やグダグダなMC(笑)で十分楽しませ、良い景気づけになったと思う。

MEDUSA

 ここからがメインの3バンド登場となるわけで、場内の人も増えてきたことだから、私は早めにトイレと煙草を済ませてきたんだが、今回のイベントを企画したというこのバンド、なんと楽器を持たないヴォーカルが2人という珍しい編成。ヒップホップ系には珍しくないようだが、まさか今回そんなことをやるわけもなく、実は3人入れ替わったヴォーカルの中で初代と3代目が一緒に出たということ。じゃあ、ANTHEM25周年の時の坂本&森川ツイン・ヴォーカルと同じように考えたらいいわけだ。さすがにあの2人ほどの凄い強力さはないものの、よくまとまった演奏の上で2人の歌のコンビネーションもなかなか良かったと思う。音はメタリックでかなりカッコ良かった。

HURRY SCUARY

 この辺からは人がどんどん増え、外には入り切れずにモニターを観てる人も少なからずいるとのことで、「出来るだけ詰めて下さい」のアナウンス。そりゃあこの組み合わせでこの会場…ROCKTOWNは狭い。やっぱりBIGCATくらいでやってほしかったよなあ…

 今回のメンバーは、南安秀(Vo.)、中間英明(Gt.)、西野潤一(Ba.)、出原卓(Dr.)という88年デビュー時のメンバーに、南さんと一緒に加入しながらもデビュー直前に脱退したトミー・ポートマン(Gt.)も加わるということが大きな売りになっていた。実はこのトミー、私の友達の友達です(ということは私からしたらただの他人)。高3の時、神戸からうちの高校に来ていた同級生が、「俺の友達のハーフの奴がデビューの決まってるバンドに入ってん」と言ってて、それがトミーだったんだけど、デビューは遅れに遅れてトミーも脱退、88年の時点で彼の姿は無かったんだけど、その彼が今回このためにアメリカから戻ってきたというのは意義深いものがあった。更に11年前にはサポートで岡垣さんがオルガンを弾いていたのだが、今回も大阪のみ南さんのMUTHAS PRIDEつながりで筒井佳二(Key.)も加わるということで、こりゃあ聴き応えのあるものになりそうだなあと、この日を迎える前から期待が膨らんでいた。
 さて、実際始まってみたら…6人が並んだステージは壮観で、出原さんのパワフルなドラミングに南さんの迫力の歌唱…と言いたいとこだけど、ほとんど中間さんが悪目立ちで、まるで「中間英明ワンマンショー」みたいな状態だったのが何とも歯がゆいところだった。
 そりゃ男前だし長身でスタイルもいいから見映えがいいし、その上に強烈な速弾き連発だから目を惹いたのは間違いない。ただ、ギターの音がデカすぎ。おかげで歌がほとんど聞こえず、いつもなら豊かな声量で魅了してくれる南さんの声はところどころでしかその片鱗を味わえなかった。筒井さんは最初からバッキングのみとわかってたから(11年前の岡垣さんもそうだったし)仕方ないと言えばそうだけどまるで音の聞こえなかったのも惜しいし、せっかくこの日のために出演してくれたトミーの見せ場がまるでなかったのも痛かった。おまけに中間さん、ソロになったら最初から最後まで速弾きの連発で、緩急の対比というものがまるで感じられなかったのも残念だった。
 この後に出演する令文さんや、もっと若い島紀史やSyuだって、速弾きのみならずスローで味わい深いプレイもするし、もっとバンド全体のバランスを考えた演奏をしている。それはF.ROSESの達矢さんもそうだし、だからあの巨体で派手な動きをしても他のメンバーの持ち味がしっかり生かされているのだ。本当に、そう考えたら恭司さんやタッカン、シャラのバランス感覚は絶妙なんだなと今更ながらに思った。
 11年前にはそんなに気にならなかったはずだが、あれは私のいた場所からステージが遠かったからだろうか?至近距離で観たらどうにも気になって仕方なかったのだ。
 ほとんど不満ばかりぶちまけてしまったようで恐縮だが、これが率直な気持ちなのだから仕方ない。そういうもやもやを押し殺して絶賛だけなんて器用な真似は私には出来ない。「素人が偉そうに」と思われても、不満に思った点ははっきり書く、それが私だ。今後またやる機会があるのなら、先述の点をもっと考えてほしいものだ。
 なお、選曲は中間さんのソロアルバムから1曲以外は全て88年のアルバムからで、ラストの「FEELING HIGH」はやっぱり興奮したなあ。

MARINO

 そしていよいよトリ、この日の目玉。東京では6年くらい前にもやってるけど、そっちには行けなかったし、いろいろ事情もあってなかなか集まれなかったようだが、今回こうして「あの」4人…吉田隆(Vo.)、大谷令文(Gt.)、鎌田学(Ba.)、板倉淳(Dr.)…が揃う、それだけでも期待せずにはいられなかった。
 この頃にはもう、場内は身動きも取れないくらいで、私も後ろから前から押されて不自然な姿勢で観る羽目に。まあ、その分他の皆さんも待ち焦がれてたってことやね。

 まずはよく知らない曲から始まったが、続く「BREAK」「SHAKE DOWN」の連発には圧倒された。私、以前はいつも「SHAKE DOWN」になると頭を振りたくったもんだが、今は体調が良くないので出来ません。でもやっぱり燃えるなあ…PAのバランスがさっきのままだったからか、やはりこちらもレオ(吉田)さんの歌声の通りがイマイチで、令文さんのギターの音がデカく感じられた。でもHURRY SCUARYよりはずっとバランス良く聞こえた。速いところは速く、抑えるところは抑える令文さんだから、彼だけが悪目立ちすることもなく、長いこと一緒にやってなかったにも関わらず、バンドとしての一体感もさすがだった。
 途中で11年前の最新アルバム(あれから出してないから今も「最新」)からの曲も挟みながら、「BRAVE AS A LION」「MIDNIGHT BELIEVER」等の懐かしい曲を連発、各メンバーのソロのコーナーもあったが、これがまた素晴らしかった。
 そして終盤、2曲をやった後にレオさんがメンバー紹介、更に今回の復活に対する思いを述べるが、彼の眼にはキラリと光るものが。本当に感慨深かったのだろう。それに続いて披露されたのは、これが出なきゃ終われない必殺の「IMPACT」!場内の盛り上がりは最高潮、本編は終わった。

 そして当然アンコールだが…えーと、何て曲だったか思い出せません。でも再びガッツリ盛り上がった。その後には主催のMEDUSAのメンバーも呼び込まれ、もう一度感謝の言葉で締めくくられた。

 …終演後は慌ただしかったこともあってさっさと帰ったんだけど、それでも本当に満足出来た素晴らしいライブだった。HURRY SCUARYにいろいろ思うとこはあったけど、あのメンバーが観れただけでも御の字だし、何と言ってもMARINO。本当に久しぶりで待ち焦がれてたけど、これで胸のつっかえが取れたように思う。各メンバーの活動や地域的な条件も考えたらそうそう集まれないだろうけど、また機会があればやってほしい、そう思った。

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